1962年生まれ。バルセロナに近いロスピタレート・デ・リョブレガート出身。80年イビサ島にあるホテルで食器洗いから始め、スペインの伝統料理を学ぶ。その後バルセロナに戻りレストランやバールを転々とし、バルセロナで1、2を争う高級レストラン、フィニステレに入店。83年エル・ブリのインターンシップ「ステージ」を受け、オーナーのジュリ・ソレールと出会う。フェランの非凡な才能を見抜いたジュリは、彼に部門シェフのポジションを与える。早々と昇進を果たし、クリスチャン・ルトーとともに料理長を務める。フェランはフランス各地の最高級レストランを訪問し研究を重ね、87年遂に単独で料理長を任される。独自のスタイルはこの頃からはじまり、後にエル・ブリは世界で最も影響力のあるレストランになる。料理を芸術にまで高めた功績を称えられ、フェランは様々な賞を受賞している。
1997年 エル・ブリ、ミシュランの3つ星を獲得。
2004年 『タイム』誌の表紙を飾り、世界の有名人100人のひとりに選ばれる。
2002、2006、2007、2008、2009年 イタリアのミネラルウォーターメーカー、サンペグリノが後援する「世界のベスト・レストラン50」で5度、エル・ブリが世界一の栄誉を獲得。
2007年 ドイツのカッセルで開催された現代美術展ドクメンタ12に参加。料理人が参加するのは初めてで、芸術家として認められた証と言える。
1974年生まれ、バルセロナ出身。スペイン・マンレサの料理学校とバルセロナ・パティスリー組合の専門学校で学ぶ。エル・ブリには、95年に初めてパティシエの見習いインターンとして参加。97年に温かいオードブルの部門シェフを任され、その冬には新メニュー開発の担当に。98年以降はクリエイティブ・チームの主要メンバーである。現在はエドゥアルド・チャトルックとマテウ・カサナスと共に料理長を務める。
1981年生まれ。スペイン、タラゴーナのビラ・セカ出身。カンブリルスにある料理学校で学ぶ。数々のインターンを経験し、エル・ブリには98年に初めて足を踏み入れる。00年3月にライン・シェフに昇格したのと同時に正式スタッフに加わり、現在はオリオール・カストロとマテウ・カサナスと共に料理長の役割を任されている。フェラン・アドリアや仲間と、オフシーズンは次シーズン用のアイディアを練る。購買の責任者であり、新商品を探す責任者でもある。
元々音楽プロデューサーとして活動しており何年もレコード店を経営していた。エル・ブリの前オーナーのハンス・シリングとマルケッタ・シリング夫妻から総支配人にならないかと誘われ、エル・ブリを買い取り、自分の夢を料理に託すことになる。フェランの才能をいち早く見抜き、見習いからシェフへ抜擢し、エル・ブリを成功へと導いていった。現在は、ジュリとフェランは共同オーナーとなっている。
1972年、ドイツのボン生まれ。ハイデルベルグ大学で考古学の修士号を取得後、スペイン、バルセロナにて語学教師として1年間働く。その後スペインにある海洋考古学の研究所で考古学者として働く。2000年~2006年にかけて、ミュンヘンのUniversity of Film and Television (HFF Munchen) にてドキュメンタリー映画制作課程を修了する。現在もミュンヘンに住み、フリーランスの作家と映画制作者として働く。