映画『いのちの子ども』公式サイト

このちいさな命を救いたい。人間の優しさと、母親の愛。今ひとすじの光が平和へと続いてゆく。一番大切な事は何かを教えてくれる希望の物語映画『いのちの子ども』公式サイト

いのちの子ども,イスラエル,ドキュメンタリー,パレスチナ,ガザ地区,エルサレム,免疫不全症

解説

映画『いのちの子ども』公式サイト

今、命の価値を問う、世界を揺るがせた真実の物語

「命の価値とは?」「母親の愛とは?」「人間の良心とは?」。現在も続くイスラエルとパレスチナの紛争を背景に、その対立の中で翻弄される、ひとつの小さな命をめぐる物語を紡いでゆく。そして誰もが持つであろう人としての根源的な問いをあぶり出し、観る者に投げかけ、そして深い感動を呼びおこす。今「生きること」と「本当に大切なことは何か」について考えているすべての人に観て欲しい、心揺さぶる真実の物語を描いた傑作だ。

パレスチナのちいさな命を守るため、民族も宗教も乗り越えイスラエル人医師とジャーナリストが立ち上がった

紛争の絶えないイスラエルとパレスチナ。余命を宣告されたパレスチナ人の赤ん坊が、封鎖されたガザ地区からイスラエルの病院に運ばれた。イスラエル人医師ソメフは、ガザ地区で20年以上取材を続けるイスラエル人テレビ記者エルダールと、民族や宗教の対立を越えて立ち上がる。その想いはただひとつ、「このちいさな命を救いたい」。しかし行く手には様々な困難と、パレスチナ人のアイデンティティと母親としての想いの間に揺れ動くラーイダの苦悩があった…。


劇映画以上にスリリングでドラマチック

監督は長年パレスチナ、ガザ地区の現状をイスラエルに伝える取材を続けているイスラエル人テレビ・ジャーナリスト、シュロミー・エルダール。紛争下の爆撃シーンは長年の経験を活かし劇映画では感じる事の出来ないリアリティを持って生々しく迫り、登場人物の内面に寄り添う場面ではその詩的な映像が観る者の心を魅きつけて離さない。そして次々と立ちはだかる壁を登場人物たちがひとつひとつ乗り越えてゆくスリリングな展開は、劇映画以上にドラマチックだ。

「人間にも天使がいる」

本作で描かれるアブル=アイシュ医師(イスラエルで産科医として活動するパレスチナ人で2009年ノーベル平和賞候補者)が生放送で訴えた悲劇は大きな反響を呼び(※YouTube:「shlomi eldar」か「abu al-aish」で検索可能)、世界中にパレスチナの惨状を伝える役割を果たした。また監督が「人間にも天使がいる」と賛辞を贈るソメフ医師の言葉の数々は、多くの人に強い印象を残すだろう。そして彼らが起こした小さな奇跡は、未来を照らすひとすじの希望の光となり、それはやがて大きな平和へとつながる可能性を秘めている。