アジアのユニークな国

『友だちのパパが好き』『夜明けの夫婦』の山内ケンジ監督が送る。夫が仕事に出ている平日の昼下がり。ひとつ屋根の下では、妻は1階では介護を、2階では違法風俗を行なっている。そんなとある一家を覗いてみると見えてくる、とある国の姿とは。 ただ、わくわくする77分間。純粋社会派深刻喜劇の新作です。

これは政治的な映画ではない。
政治と社会に敏感な、
ある妻についての話である。

2025年6月28日(土)より
ポレポレ東中野にて公開

あらすじ

都内に夫と暮らし義理父の介護をしている曜子は、ある政治家が嫌い。あることがきっかけで最近自宅でよくないことを始めている。夫は気がついていない。
しかし、隣家の主婦が気がついているようだ。

クレジット

鄭亜美

岩本えり 金子岳憲 / 岩谷健司

鈴木将一朗 泉拓磨 島田桃依 浅井浩介 波多野伶奈

村上晴 赤刎千久子 丙次 金谷真由美 西出結 北原州真 山内政勝

脚本・監督山内ケンジ

エグゼクティブ・プロデューサー伊達百合 プロデューサー野上信子、長井龍

撮影・編集渡部友一郎 録音・整音北原慶昭 整音杉田知之 効果ERIKA 音楽大城静乃

スタイリスト増井芳江 ヘアメイクたなかあきら(TTA)、椛澤瞳(TTA) 造形山下昇平

キャスティング山内雅子 制作進行中野有香、田中洋平、阿部人美、前島操、米田篤、前田智子

宣伝デザイン細谷麻美 イラストコーロキキョーコ

制作オーバースリープ 配給スターサンズ

2025年/日本/77分/16:9/カラー/5.1ch

※本作はR18+指定作品です。

魂の邂逅。そして、継承される映画の光――。

藤井道人 × 舘ひろし 。世代を超えた才能が、いま、令和の時代に集結した。

『ヤクザと家族 The Family』の衝撃、再び。スターサンズ企画。

藤井道人が次に挑むのは、元ヤクザの男と、光を失った少年が織りなす、十数年の魂の物語。

孤独を纏う元ヤクザの漁師。
彼が胸に秘めるのは、敬愛する“親分”から受け継いだ「誰かのために生きる」という愚直なまでの信念。
その男を体現するのは、日本映画界のアイコン・舘ひろし。
企画段階から藤井監督と熱く魂をぶつけ合い、自らのキャリアの集大成として、渡哲也の面影を宿す“無償の男”を演じることを渇望。

その舘ひろしを、日本映画の至宝・木村大作が35mmフィルムに焼き付ける。

「これは自己犠牲の物語。叙事詩として描きたい」── 木村の揺るぎない美学と、藤井の現代的な感性が火花を散らし、

モニターのない濃密な現場で、映画の原初的なエネルギーが、かつてない映像表現を生み出した。

撮影地は、能登半島・富山県。

奇しくも、クランクアップ直後の震災でその姿を変えた大沢漁港や輪島朝市通り…。

今は失われた美しい情景の中で紡がれた物語は、永遠の輝きを放つ。

そして、もう一人の主役。盲目の少年・幸太を演じるのは、歌舞伎界の若き才能・尾上眞秀。
映画初出演ながら、舘ひろしと60歳以上の年の差を超え、圧巻の存在感を示す。

「日本映画界の未来」と藤井が絶賛し、木村が「自然体で豊かな感情表現」と唸った、その瑞々しい演技は必見。

 

「大スクリーンでこそ味わうべき、一見の価値がある映画。きっと映画史に残る感動作だと自負しております」(舘ひろし)

 

伝説と才能が交差する一点から放たれる、強烈な光。

これは、単なる映画ではない。未来へと受け継がれるべき、エポックメイキングな感動作の誕生である。

今後の情報解禁に、ご期待ください。

 

<コメント全文>

舘ひろし
2021年公開の映画「ヤクザと家族」の撮影が終わった時、藤井監督と「必ずもう一度ご一緒したいです」と約束しておりました。その後、東映さん、スターサンズの河村プロデューサー、藤井監督とともに、約3年間にわたり企画について議論を重ねてきました。
紆余曲折しながらも、「深みのある人間ドラマを作りましょう」と河村プロデューサーから一枚のプロットをいただき、即決しました。今回、私が演じたのは、すべてを捨てた元ヤクザという役どころです。  「人の強さとは何か」「誰かのために生きるとはどういうことか」かつて親分に教えられたその思いを愚直に守りながら、漁師として孤独に生きようとする男を演じました。この役は藤井監督と何度も話し合い作り上げたものです。
“強い男”とは何かを考えたとき、石原裕次郎さんや渡哲也さんの生き様が頭をよぎりました。                           本作は、日本映画界を代表するキャメラマン・木村大作さんが、35mmフィルムに地震前の能登半島の美しい自然を、役者の心情と共に見事に焼き付けてくださいました。また、地元の皆様の多大なるご協力をいただきながら完成した作品です。現在、能登半島は復興の途上にあり、大変な状況が続いておりますが、 本作を通じて少しでも恩返しができればと願っております。
大スクリーンでこそ味わうべき、一見の価値がある映画です。きっと映画史に残る感動作だと自負しております。ぜひ劇場でご覧ください。

尾上眞秀
港のひかりの撮影で一ヶ月くらい能登にいました。僕にとって初めての映画だったので張り切ってやりました。幸太は孤独で目が不自由な役だったので、撮影前に盲学校に行かせてもらったり色々準備をしました。お芝居の中で特に難しかったのは涙を流すシーンでした。
舘ひろしさんはいつも優しくて、撮影が終わったらよく焼肉屋さんに連れて行ってくださいました。
藤井監督や藤井組のスタッフの皆さんにもとてもよくしていただきました。
撮影中寒かった時はみんなであったかくしてくださったりして、嬉しかったです。
撮影最後の日は本当に皆さんと別れたくありませんでした。
キャメラマンの木村大作さんは怖い方なのかなと思っていましたが、すごく優しかったです。
この映画は二年前に撮影したのであまり細かいことは覚えていませんが、試写を見てまだ小さかったなぁと思いました。撮影中は沢山美味しいものを食べました。地元の方にもとても親切にしていただきました。地震や災害の事をとても心配しています。この映画で皆さんに少しでも元気になっていただきたいと思います。

藤井道人
2022年に急逝した河村光庸プロデューサーの企画である『港のひかり』は、自分の人生においてもとても意味のある作品になりました。『自己犠牲』をテーマに描かれる本作は、『ヤクザと家族 The Family』以来、常に気をかけてくださっていた舘ひろしさんを主演に迎え、北陸・能登半島の美しい景色と地元の皆さまのお力で完成した日本映画です。
そして木村大作さんとの共同作業も、発見と勉強の連続で、沢山の偉大な背中を見せていただきました。ロケーションへの敬意、撮影現場での情熱、そして何より映画への愛。そのすべてが、デジタルによって便利に、そして簡易になった現代へのメッセージともとれる大作さんの哲学を感じました。35mmフィルムでの撮影、モニターのない撮影現場のスタッフ、キャストの集中力は凄まじく、
「先輩たちは、この集中力の中で映画を作っていたのか」と圧倒されました。
大作さんはじめ、美術の原田満生さん、音楽の岩代太郎さんなど、日本映画を代表する先輩方と若輩者の藤井組が一つの集合体となり、『港のひかり』を作れたこと、誇りに思います。
そして、何より主演の舘ひろしさんが現場の中心に立って下さり『監督、楽しんでますか?』といつも優しく声をかけてくれたことが、毎日の心の支えでした。
日本映画界の未来といっても過言ではない尾上眞秀くんも、素晴らしい演技でスクリーンを彩ってくれています。本作公開まで是非楽しみにしていてください。
そして撮影地でもある、北陸地方の皆さまの一日でも早い復興を、心より願っています。

木村大作
映画100年の歴史の中で名作と言われる作品も、実は過去の作品の模倣の連続であり、その模倣を超えてオリジナリティを生み出している。この作品のショートプロットを読んだとき、これは他人への自己犠牲の物語であり、今までにない新しい映画ができると思った。
キャメラマンとして「映画を撮る」のではなく、「映画を作る」というスタイルを貫き通してきた私は、「この作品は、元ヤクザの漁師が盲目の少年のために自らを犠牲にして光を与える、という限りなく非日常の物語。だからリアリティではなく、叙事として作りたい」という意志を藤井監督に伝え、その意志をベースに、
能登半島・富山の素晴らしい場所にこだわって撮影を行った。そこに立つ舘ひろしは、誰かのために生きる男を情感たっぷりに演じ、自分がこの人を一番表現できる位置にキャメラを据えた。
そして、本作の少年役はとても重要だと思っていて、尾上眞秀は映画初出演とは思えない、自然体で豊かな感情表現を見せてくれた。撮影・編集を終え完成した今、キャメラマンとしてこの映画のために全てを懸けた自負がある。

【作品情報】
■監督・脚本:藤井道人
■企画:河村光庸
■撮影:木村大作 ■美術:原田満生 ■音楽:岩代太郎
■出演:舘ひろし 尾上眞秀 ほか
■タイトル:港のひかり
■公開表記:2025年11月14日(金)全国公開
■配給:東映 スターサンズ

限りなく哀しくて、愛しくて、優しい物語。

娘が失踪し、出口のない暗闇に突き落とされた家族。
どうにもできない現実との間でもがき苦しみながらも、その中で光を見つけていく——。

失踪した娘を懸命に探し続けるが、夫婦間の温度差や、マスコミの報道、SNSでの誹謗中傷により、いつしか「心」を失くしていく母親・沙織里を演じたのは石原さとみ。「母となった今だからこそ、この役と向き合えた」と語り、これまでのイメージを一新させる新境地に体当たりで挑んだ。
さらに、沙織里たち家族の取材を続けるテレビ局の記者・砂田に中村倫也、沙織里の夫・豊に青木崇高、娘の最後の目撃者となった沙織里の弟・圭吾に森優作、ほか豪華実力派キャスト陣が集結!

常に観客に衝撃を与え、想像力を刺激する作品を発表し続ける“人間描写の鬼”𠮷田恵輔が、「自身のキャリアの中で最も覚悟のいる作品」と語る本作は、雑音溢れる世の中をリアルに、そして繊細に描き、そこに生きるわたしたちの心を激しく揺らす。

【STORY】

とある街で起きた幼女の失踪事件。あらゆる手を尽くすも、見つからないまま3ヶ月が過ぎていた。

娘・美羽の帰りを待ち続けるも少しずつ世間の関心が薄れていくことに焦る母・沙織里は、

夫・豊との温度差から、夫婦喧嘩が絶えない。

唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々だった。

そんな中、娘の失踪時、沙織里が推しのアイドルのライブに足を運んでいたことが知られると、

ネット上で“育児放棄の母”と誹謗中傷の標的となってしまう。

世の中に溢れる欺瞞や好奇の目に晒され続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、

いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じてしまうほど、心を失くしていく。

⼀⽅、砂⽥には局上層部の意向で視聴率獲得の為に、

沙織⾥や、沙織⾥の弟・圭吾に対する世間の関⼼を煽るような取材の指⽰が下ってしまう。

それでも沙織里は「ただただ、娘に会いたい」という一心で、世の中にすがり続ける。

その先にある、光に———

 

【CREDIT】

石原さとみ

青木崇高 森優作 有田麗未

小野花梨 小松和重 細川岳 カトウシンスケ 山本直寛

柳憂怜 美保純 / 中村倫也

監督・脚本:𠮷田恵輔  音楽:世武裕子

製作:井原多美 菅井敦 小林敏之 高橋雅美 古賀奏一郎

企画:河村光庸 プロデューサー:大瀧亮 長井龍 古賀奏一郎

アソシエイトプロデューサー:行実良 小楠雄士

撮影:志田貴之 照明:疋田淳 録音:田中博信 装飾:吉村昌悟 衣装:篠塚奈美 ヘアメイク:有路涼子

スクリプター:増子さおり 助監督:松倉大夏 制作担当:本田幸宏 編集:下田悠 音響効果:松浦大樹

VFXスーパーバイザー:白石哲也 キャスティング:田端利江 題字:赤松陽構造

製作幹事:WOWOW  企画:スターサンズ 制作プロダクション:SS工房 配給:ワーナー・ブラザース映画

公式HP:missing-movie.jp

©︎2024「missing」Film Partners

2024 年 全国公開

愛のパレードはつづく。
脚本・監督:藤井道人『余命10年』× 音楽・主題歌:野田洋次郎
長澤まさみ 、坂口健太郎、 横浜流星、森七菜、リリー・フランキーら日本映画を代表するキャスト・スタッフと共に創り上げた新たなる感動作。

旅立ってしまった人の目線で、遺された人への想いを描く愛の物語。
避けられぬ喪失を祝祭(パレード)として抱きしめる本作に、あなたの大切な人を思い出すーーこの冬必見の温かな感動作が誕生。

Netflix映画『パレード』
世界独占配信中

Netflixで視聴: https://www.netflix.com/title/81639031

出演:長澤まさみ
坂口健太郎/横浜流星/森七菜
田中哲司/寺島しのぶ
リリー・フランキー

脚本・監督:藤井道人
撮影:今村圭佑
エグゼクティブプロデューサー:坂本和隆
企画:河村光庸
プロデューサー:佐藤菜穂美、道上巧矢、行実良
制作プロダクション:BABEL LABEL
製作 Netflix
Netflix作品ページ:https://www.netflix.com/パレード

世に問うべき大問題作が放たれるー
実際の障害者殺傷事件に着想を得て発表された辺見庸の小説を映画化

深い森の奥にある重度障害者施設。ここで新しく働くことになった堂島洋子(宮沢りえ)は“書けなくなった”元・有名作家だ。彼女を「師匠」と呼ぶ夫の昌平(オダギリジョー)と、ふたりで慎ましい暮らしを営んでいる。洋子は他の職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにするが、それを訴えても聞き入れてはもらえない。そんな世の理不尽に誰よりも憤っているのは、さとくん(磯村勇斗)だった。彼の中で増幅する正義感や使命感が、やがて怒りを伴う形で徐々に頭をもたげていく――。
そして、ついにその日がやってくる。

同調圧力、格差社会、貧困——。
圧倒的な映像美と世界観で現代日本の縮図を描く、
ヒューマンサスペンス。
これは、いま語るべき私たちの物語。

夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞門村。
神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、
巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。
幼い頃より霞門村に住む片山優は、美しい村にとって異彩を放つこの施設で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ希望のない日々を送っている。
かつて父親がこの村で起こした事件の汚名を背負い、その罪を肩代わりするようにして生きてきた優には、人生の選択肢などなかった。
そんなある日、幼馴染の美咲が東京から戻ったことをきっかけに
物語は大きく動き出す――。

構想2年、スターサンズ×『パンケーキを毒見する』製作陣が
安倍政治を“今、まさに”本気で検証する!

連続在任日数2822日を誇り歴代最長在任総理大臣となった故・安倍晋三。タカ派的な外交政策と「アベノミクス」に代表される経済政策で支持を集めた反面、物議を醸す言動やスキャンダルでも世間から注目された。そんな安倍元総理の母方の祖父である政治家・岸信介は、社会の表と裏を渡り歩いて政財界を操る実力者としての姿から「昭和の妖怪」と呼ばれた。

「祖父の教え」として幼心に刷り込まれた野望を実現しようと極端に「前のめり」な政治姿勢となった背景にある血縁と生い立ちの秘密に迫り、安倍元総理とは何者だったのか、そして彼がこの国に遺したものは何だったのかを、ブラックユーモアや風刺絵本を交えながらひも解いていく。

真実を暴くことはできるのか。

2019年6月に劇場公開され、大きな話題を呼んだ映画『新聞記者』。近年の政治事件やスキャンダルに正面から切り込み、タブーに挑戦したといわれる衝撃的な内容とスリリングな展開、スタイリッシュな映像で第43回アカデミー賞の最優秀作品賞を含む主要3部門を獲得したほか、多くの映画賞を受賞した。衝撃の問題作がさらにスケールアップし、全6話のドラマとしてキャストを一新、新たな物語であるNetflixシリーズ「新聞記者」。“新聞業界の異端児”と呼ばれる主人公の東都新聞社会部記者・松田杏奈を米倉涼子、理想を抱きつつも組織の論理に翻弄される若手官僚・村上真一役に綾野剛、そして新聞配達をしながら大学に通う就活生・木下亮役に横浜流星と、豪華キャストが集結。監督は映画版に引き続き、藤井道人が務めた。

~あなたも毒味してみませんか?パンケーキ政権の甘い罠~

就任早々の大手メディアの政治担当記者とのパンケーキ懇談会はその第一歩なのか?と注目され「パンケーキを食べるかどうか?」にメディアの権力に対する姿勢が問われた。果たして、菅首相はいったい何を考えているのか?安倍政権との違いとは、コロナ対策で国民の命を預けるに値する人物なのか?“もしかしたら我々は、権力を行使したいだけの実体のない男に日本を預けてしまったのではないか・・・”。

本作では、石破茂氏、江田憲司氏らの政治家、前川喜平氏などの元官僚、その他ジャーナリストや各界の専門家が、菅義偉という人物について、そして菅政権が何を目指して、日本がどこにいくのか語り尽くす。
叩き上げの苦労人にして、ついには首相にまで登りつめたその実力、見た目からはわからない凄さや怖さ。野心を秘め、粛々と進めていくその姿は、したたかと感じている人も多いのではないだろうか。もしかしたら、今ののらりくらり、まともに答えようとしないその態度は、国民を政治から無関心にさせるための戦略なのか?!映画は菅首相のこれまでの国会答弁も徹底的に検証し、ポーカーフェイスの裏に何が隠れているのか探っていく。
だが本作は、いたずらに異議を唱えたり、スキャンダルを暴こうとする政治ドキュメンタリーではない。むしろ観る者は、ブラックユーモアや風刺アニメを愉しみつつ、様々な角度から浮き彫りにされる菅政権ひいては日本の「変なところ」を考えてもらうという、バラエティ要素を盛り込んだかつてない政治ドキュメンタリー映画となっている。
つまり、ふわふわに膨らんで美味しそうなのに、中身はスカスカな、まるでパンケーキのような菅政権を作ったのは、果たして誰なのか?みんなで一緒に毒見してみませんか?

1999年、2005年、2019年ー。
3つの時代で見つめる、一人の男とその【家族・ファミリー】の壮大な物語。

この物語は、ヤクザという生き方を選んだ男の3つの時代にわたる壮大なヒューマンストーリー。男は自暴自棄になっていた少年期に、地元のヤクザの親分から手を差し伸べてもらったことで心の救いを得て父子の契りを結びます。しかし時はうつり、彼にも愛する自分の家族ができます。一方、暴対法※の施行はヤクザの有り様と男の環境を一変させます。男の選んだ生き方は様々な矛盾やハレーションをおこし始め、組の存続を巡る因縁の敵との戦いの中、ヤクザであることを貫くことは、一方でかけがえのないものを失うという状況を突きつけられていくのでした。
※暴力団対策法:1992年に第一次が施行され、2012年に第二次が施行。それまで社会の闇として隠然と力をふるっていた暴力団の無力化に大きく役立ち、企業や地域社会への影響力を減じる契機となった。