新聞記者

「リアル」を撃ち抜く衝撃の「フィクション」
現代社会にリンクする社会派エンタテインメント

東都新聞記者・吉岡(シム・ウンギョン)のもとに、大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届いた。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、ある強い思いを秘めて日本の新聞社で働いている彼女は、真相を究明すべく調査をはじめる。一方、内閣情報調査室の官僚・杉原(松坂桃李)は葛藤していた。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎と再会するのだが、その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまう。

息子と嫁と姑。
国境も常識も超える、戦慄のラブ&バイオレンス

未だに熱狂的なファンを持つ「ザ・ワールド・イズ・マイン」や、ドラマ化された「宮本から君へ」で再び脚光を浴びる、生ける伝説・新井英樹の傑作漫画の史上初の映画化作品。

監督は、原作「愛しのアイリーン」を“最も影響を受けた漫画”と公言する吉田恵輔。

一世一代の恋に玉砕し、家を飛び出した42歳のダメ男・宍戸岩男(安田顕)はフィリピンにいた。コツコツ貯めた300万円をはたいて嫁探しツアーに参加したのだ。30人もの現地女性と次々に面会してパニック状態の岩男は、半ば自棄になって相手を決めてしまう。それが貧しい漁村に生まれたフィリピーナ、アイリーン(ナッツ・シトイ)だった。岩男がとつぜん家を空けてから二週間。久方ぶりの帰省を果たすと、父の源造(品川徹)は亡くなり、実家はまさに葬儀の只中だった。ざわつく参列者たちの目に映ったのは異国の少女・アイリーン。これまで恋愛も知らずに生きてきた大事な一人息子が、見ず知らずのフィリピーナを嫁にもらったと聞いて激昂するツル(木野花)。ついには猟銃を持ち出し、その鈍く光る銃口がアイリーンへ……!

菅田将暉「帝一の國」×ヤン・イクチュン「息もできない」
寺山修司を鮮烈に現代に甦らせた、気鋭のダブル主演!

1960年代後半、激動の時代において、演劇、映画、文学とマルチに活躍し、今なおカルチャーアイコンとして注目され続けている寺山修司。彼が遺した唯一の長編小説が原作『あゝ、荒野』だ。この“心の荒野”を見つめた寺山の傑作が、現代に訴えるキーワードを取り入れて再構築、映画化。

2021年、人はまだ孤独なのか―。
ネオンの荒野・新宿でもがきながらも心の空白を埋めようとする二人の男の絆と、周りの人々との人間模様を描く、せつなくも苛烈な青春物語。
2021年新宿―。自分を捨てた母を憎み、周囲に牙をむき続ける不良・新次と、引っ込み思案で吃音と赤面対人恐怖症に悩む“バリカン”こと建二。ふとしたきっかけで出会い、プロボクサーを目指す対照的な二人。ネオンの荒野・新宿でもがきながらもボクシングへの挑戦で心の空白を埋めようとする二人の絆と、周りの人々との人間模様を描く、せつなくも苛烈な青春ストーリー。

心まで裸になれ!
愛を問い続ける、魂のカメラ
唯一無二の映像作家“ヨヨチュウ”こと代々木忠、
知られざる波乱の人生

多くの著名人や識者からも支持されるAV監督・ヨヨチュウこと代々木忠。彼の作品は単なるAVの枠を超え、心理学や社会学、そして精神医療の観点からも語られる。華道家から極道を経て映画界入りし、AV黎明期には愛染恭子の本番シリーズや「ザ・オナニー」シリーズなど数々のヒット作/問題作を連発し、一世を風靡したAV界のカリスマ。彼が様々な分野にわたる試行錯誤を繰り返す最終的な目的は、「人はどうしたら幸せになれるか?」という永遠の課題を実現する事だ。そして戦後の邦画裏面史とも言える性産業の世界を牽引した偉大なカリスマは、ひとりの夫でもあり父親でもあった。世間との軋轢、多額の借金、家族との確執…。

本作はそんな彼が送ってきた数奇な人生と作品世界、そして作品の中に込められた普遍的なメッセージを、愛染恭子、加藤鷹、村西とおる、高橋がなりなどのピンク映画~AV界の周辺人物から、笑福亭鶴瓶(落語家)、槇村さとる(漫画家)和田秀樹(精神科医)など、彼の作品、著作本を評価している著名人までの幅広い証言をもとに、一つ一つ丁寧に紐解いてゆく。また代々木忠という一人の人間に鋭く肉迫していくと同時に、そこには彼が辿り共に歩んできた時代が投影され、性産業の歴史を検証するとともに、人間の性と愛を心の内側から切り取って赤裸々に提示する。

本作は田口トモロヲが映画では初のナレーション、リリー・フランキーが題字を担当。第5回ローマ国際映画祭に正式出品され世界に衝撃を与えたドキュメンタリー作品だ。