WORKS
沖縄県の 与那国島 ( よなぐにじま ) で美しい自然と共に生き、
巨大カジキを追い求めた82才の漁師の物語。
その姿は人生と向き合う勇気を教えてくれる。
82才の老人が、ひとり小舟を操り、流れの速い黒潮で巨大カジキに挑む―
日本最西端に位置する国境の島、与那国島。よく晴れた日には台湾の島影を望むことができるこの小さな南の島には、荒々しくも美しい自然と、島の人々が大切に伝え育む多様な文化、そしてゆったりと漂う時間がある。今から20年前、荒々しくも美しい自然が残る与那国島に、サバニと呼ばれる細長い小舟を操り200キロもの巨大カジキを追う老漁師がいた。島の人々に支え られ、ばあちゃんを愛して海に行き、海を愛して漁に出る。じいちゃんは長い不漁に苦しみながらも、自然への敬意と漁師の誇りを忘れず、1年後、ついにカジ キとの格闘に打ち勝った。まっすぐなじいちゃんの生き方や、自然と人間とが共存する姿から、人が生きる事の根源的な強さと豊かさがはっきりと見えてくる。