WORKS

愛しきソナ

2011.04
  • 配給
DIRECTOR
  • ヤン・ヨンヒ

きっと、また会える

在日二世の映像作家ヤン・ヨンヒが北朝鮮政府から入国禁止を言い渡されながら愛する兄と姪のソナに贈る、15年の想いを込めたメッセージ

世界中を笑顔と涙で包んだ前作『ディア・ピョンヤン』から5年。本作では帰国事業によって70年代に北朝鮮に移り住んだヤン監督の3人の兄とその子どもたち、特に姪のソナにフォーカスを合わせた。近くて遠い二つの国をつなぐ強い絆と深い愛をめぐる、可笑しくも切ない家族の物語を描いた、心に染み入るような繊細な優しさが伝わる感動作である。

愛する人たちが暮らすその地を想う時、私の心はいつも引き裂かれる
17歳の修学旅行で訪朝して以来、幾度となくピョンヤンを訪れているヤン監督。姪ソナの屈託のない笑顔と成長を温かいまなざしで見つめる一方で、70年代に “地上の楽園”とされた祖国に渡った兄たちがたどった運命とその胸に秘めた想い、そして息子を送り出しながらその後の思いもよらない状況に悔恨の念をにじませる父の心情とその病床の姿を厳しい視線で映し出す。選択の機会が与えられない社会で生まれ育ったソナと、生まれた時から自由を謳歌して育ってきた自分を重ね合わせて描かれる、ふたつの国に暮らす家族の生きざま、そこには思想や価値観の違いを超えた誰もが心の内に持っている家族への切ない想いが浮かび上がってくる。

AWARDS

  • 2009年釜山国際映画祭 正式出品作品
  • 2010年ベルリン国際映画祭フォーラム部門 正式出品
  • 2010年ニッポン・コネクション 正式出品
  • 2010年イスラエル国際女性映画祭 正式出品
  • 2011年Pan-Asia映画祭 正式出品