WORKS

サルトルとボーヴォワール
哲学と愛

2011.11
  • 配給
DIRECTOR
  • イラン・デュラン=コーエン

1929年、パリ。二人は出会い、時代が動き始める。

哲学界のスーパースターとミューズが出会う時

“実存主義”を世に広め、60年代には“知の巨人”として世界中の若者に大きな影響を与えた作家であり哲学界のスーパースター、ジャン=ポール・サルトル。そして著作「第二の性」でジェンダー論の基礎を作り、女性の幸福のために社会通念や偏見と闘い、自由恋愛から同性愛まで新しい愛の形を実践した作家であり哲学界のミューズ、シモーヌ・ド・ボーヴォワール。1929年、学生だった二人は、ソルボンヌ大学で運命的な出会いを果たす。そして生涯を通じて影響を与え合い、やがて世界的に有名になった二人は、“理想のカップル”と称され、1980年のサルトルの死まで“事実婚”のパートナーとして支え合った。

新しい愛のかたち、そして知られざる愛の物語
出会ってすぐにお互いの中に共通するものを見出したサルトルとボーヴォワールはすぐに惹かれあい、次第に互いに無くてはならない存在になってゆく。そんな折、サルトルはボーヴォワールに将来の愛を誓いながら他の相手との関係も認め合いその詳細を嘘偽りなく報告し合う関係を提案する。いわゆる自由恋愛による“契約結婚”である。女には結婚と独身しか選択の余地が無いという世間の因習に疑問を抱くボーヴォワールは、迷いながらもこの提案を受け入れることに。その後次々と女性と関係を持つサルトルに深く悩まされるボーヴォワールだったが、やがて苦しみぬいたボーヴォワール自らこの新しい愛のかたちを実践するようになり――。