WORKS
そのおいぼれ牛は、お爺さんと一緒に、30年も働き続けた。
老いた農夫と一頭の牛の暮らしを見つめた『牛の鈴音』(うしのすずおと)。ナレーションもなく大きな事件もおこらないこの静かな映画が、何と全てのドキュメンタリー 映画の記録を塗り替え、韓国映画界に奇跡をおこした!
スクリーンに映るのは、韓国の田舎の美しい四季、無愛想で頑固な老人、 口喧しいお婆さん、山のような薪を背負い働く老いた牛。それは、忘れてしまった温かいものたち。ちりん、ちりんと鳴る牛の鈴音が消えるとき、 「これを見て泣かない人は人間ではない」と地元紙が伝えた理由がきっとあなたの胸にも響く。
79歳になる農夫のチェ爺さんには、30年間もともに働いてきた牛がいる。牛の寿命は15年ほどといわれるのに、この牛は40年も生きている。今では誰もが耕作機械を使うのに、頑固なお爺さんは牛と働く。牛が食べる草のために畑に農薬をまくこともしない。そんなお爺さんに長年連れ添ってきたお婆さんは不平不満がつきない。しかし、ある日、かかりつけの獣医が「この牛は今年の冬を越すことはできないだろう」と告げる……。
AWARDS
- 第13回プサン国際映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞
- 第34回ソウル インディペンデント映画祭 観客賞
- 第16回カナダ ホット・ドックス国際ドキュメンタリー映画祭 アーティスト賞
- 2009年サンダンス映画祭 ワールド・ドキュメンタリー部門正式出品
- 第45回韓国百想藝術大賞 新人監督賞 ほか