映画『いのちの子ども』公式サイト

このちいさな命を救いたい。人間の優しさと、母親の愛。今ひとすじの光が平和へと続いてゆく。一番大切な事は何かを教えてくれる希望の物語映画『いのちの子ども』公式サイト

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物語

映画『いのちの子ども』公式サイト 物語

封鎖されたパレスチナ自治区ガザ地区で、20年以上取材を続けてきたイスラエルのテレビ記者エルダールは、イスラエルとパレスチナをつなぐ唯一の架け橋であるテル・アビブ郊外の病院に勤務するイスラエル人医師ソメフから、パレスチナ人で骨髄移植が必要な赤ん坊ムハンマドを救うために協力してほしいと依頼される。生まれつき免疫不全症という難病に罹ったムハンマドは、このままだと一歳になる前に死んでしまうという。エルダールは手術に必要な55,000ドルのために、テレビで寄付を呼び掛けた。ムハンマドの母親ラーイダは「イスラエルのプロパガンダよ」と、当初は寄付を募る事自体に反対したが、結果は匿名を条件に全額を寄付するという人物が現れる。

ムハンマドの家族が手術のために骨髄検査をするが、誰も適合しない。次に従兄たちの検査をする事になったが、25人もの従兄たちを封鎖されたガザからイスラエルに連れてくる事は不可能なので、エルダールの人脈を使って採血したサンプルだけを持ち込む事にする。検査の結果、従姉の一人が適合することが判明するが、ちょうどその時ガザで再び大規模な爆破事件が勃発し、移植手術のために検問所まで来ていた従姉は、直前でイスラエルに入れなくなってしまう。3日後、従姉は何とか検問所を通過し、手術はひとまず成功をおさめる。あとは新しい骨髄が受け入れられるのを待つだけだが、その後の4ヵ月間、ラーイダは弱った息子を懸命に看病し続けた。

エルダールはラーイダと色々な事について話し合った。そして話がエルサレムに及んだ時、二人はお互いに「エルサレムは自分たちのものだ」と譲らず、ラーイダは「エルサレムに行くのが夢だ」と語る。さらに「私たちは死を恐れない。誰もがエルサレムのためなら命を捧げられる。ムハンマドが殉教者になってもいい」と続けた。「何のためにムハンマドの命を必死に救おうとしているのか?」。エルダールは彼女の言葉に失望し、動揺する・・・。